一般質問報告シリーズ第2回目は、教育部長に答弁を求めた文科省の「みんなの廃校プロジェクト」と財務部長にお答えいただいた「シェアリングエコノミー」についての質問です。
この写真でも分かるように、6回目にもなりますと笑える余裕が出てきました。
手前味噌ですが、神間の質問は、面白いと好評です。
それでは、そのやりとりをどうぞ!
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それでは2問目の質問に移ります。
平成14年度から平成27年度までの14年間で全国の公立学校(小中高)廃校数は6811 校でありました。
現存するもののうち7割は活用されているものの、残りの3割1745校は活用されていません。
本市においても本年3月に閉校となった北小学校が防災学習施設に生まれ変わる一方で、いまだその後の活用方法が決定していない廃校もあると聞いています。
文部科学省は、~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクトを立ち上げ、各地方公共団体において活用方法や利用者を募集している未活用の廃校施設等の情報について、地方公共団体の希望に基づき「活用用途募集廃校施設等一覧」として集約し、公表しています。
資料1をご覧ください。
これは廃校が実際に息を吹き返した事例です。インターネットで、「みんなの廃校」プロジェクトと検索するともっと詳しい情報を得ることが出来ます。
町のシンボルであった学校にサテライトオフィスができたり、工場が進出したりすることで、雇用を生み地域の活性化につながった事例もありました。そこで以下2点伺います。
(1) として、本市における合併以降の廃校数及び、建物の残存数、また未活用物件の現状について伺います。さらに、廃校後の活用についてはどのような流れで進んでいるのか伺います。
(2)として 本市は、文部科学省の~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクトにエントリーしていません。今後の方針について伺います。
次の質問は、前の質問とも関連があるシェアリングエコノミーについてです。
本市は昨年11月にシェアリングシティ宣言をし、シェアリングエコノミーによる「共助」の力で、地域の課題解決を推進、地域創生を狙っています。また、「場所」「乗り物」「モノ」などの遊休資産をインターネット上のプラットフォームを介して個人間でシェアする動きが広まっており、新たな経済効果を期待しています。
皆さん、テレビCMで「稼ぐ家」というキャッチフレーズを耳にしたことはないでしょうか。遊休資産はもちろんのこと、現在稼働中の庁舎なども使用していないとき、例えば休日などを思い浮かべていただければいいのですが、スポット的でもいいので貸し出しませんかというのが私のアイデアです。当然セキュリティー面などは課題になってくるでしょう。
市長も「シェアリングシティ宣言」記者発表会の席において、スペースマーケットのwebサイトに情報を発信し、全国からの利用に向けた発信を行うと発表しました。そこで以下2点伺います。
(1) として課題解決に向け、本市で取り組んでいるシェアリングエコノミー活用の現況について伺います。
(2) として新城市では廃校にレストランができたり、福岡市では官民協働型スタートアップ支援施設ができたりしています。皆様のお手元にお配りしてある資料2、3に写真を掲載しました。実際に写真2のレストランに足を運び、美味しかったとこっそり教えてくれた市の職員さんもいます。
このような廃校やその他の遊休公共資産を対象に市民提案型の利活用をすることについての見解を伺います。
また、現役の公共空間をシェアリングし、さらに民間活力を導入する考えはないか伺います。
(伊熊学校教育部長答弁)
ご質問の2番目の1点目、本市における廃校の状況についてお答えいたします。
本市における廃校数は、平成17年の合併以降で、小学校22校、中学校3校の計25校となっており、このうち校舎が残存しているものは20校です。これらの施設は、地域において、コミュニティの拠点や社会体育施設とし利用されている一方で、市から災害時におけ
る避難所等にも指定されており、いずれも何らかの形で活用されている状況にあります。
教育委員会では、学校の統合について地域の合意形成がなされた後、まずは学校跡地の有効利用について、市役所内の各部署へ「財産利用希望調査」を実施いたします。その結果、市として利用希望がない場合、該当する地域の皆様に利活用の希望を聴取しております。
そうしたご意向に配慮しつつ、全市的な視点で関係部局と連携を図る中、有効利用に努めているところです。
次に2点目の「みんなの廃校」プロジェクトについてお答えいたします。
「みんなの廃校」プロジェクトの中では、企業の工場やサテライトオフィスへの利活用など、全国公募であるからこそ実現できる事例が数多く紹介されていることから、今後、廃校の検討をする場合においては、地域活性化につなげるため、「みんなの廃校」プロジェクトへ積極的に参加していきたいと考えております。
一方、平成27年1月に国から「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」が示されました。この中で、廃校施設の利用については、学校に代わる地域コミュニティのための施設として活用することの意義が明記されており、本市としても、国の「手引き」の趣旨を踏まえ、平成28年3月に「浜松市学校規模適正化基本方針」を改訂いたしました。
この中で、「地域とともにある学校づくり」を掲げていることから、廃校後の学校跡地の利活用については、地域の拠点機能の継承という観点も踏まえ、地域の意見も尊重して進めてまいりたいと考えております。
(松原財務部長答弁)
3番目の質問シェアリングシティ宣言についてお答えします。
まず(1)の本市における現況ですが、シェアリングエコノミーは、国の日本再興戦略2016において、「第4次産業革命の実現」に向けた具体的施策に掲げられているもので、空間、モノ、お金、サービスなどを、IoT(アイ・オー・ティー)技術を活用して賃借、共有することにより、地域住民の暮らしを豊かにし、経済の活性化を図るための取り組みです。
本市は、昨年11月の「シェアリングシティ宣言」に参画をし、喫緊の課題となっている中山間地域の人口減少対策として、交流人口拡大に向けた取り組みとして空間や施設の活用を紹介するサイトを運営する、株式会社スペースマーケットとの協働を進めてきました。
このサイトでは、「佐久間歴史と民話の郷会館」と「旧西浦(にしうれ)小学校」を掲載するとともに、本市内の施設情報を民間施設も含めて紹介するページを作成し、全国の利用者に向けた情報発信を行っております。
今後も、中山間地域を中心に遊休施設の掲載、情報発信を進め、シェアリングの取り組みを推進してまいります。
(2)の廃校やその他の遊休公共資産の利活用についてお答えします。
本市では、施設の廃止が決定され、庁内での活用希望がない場合は、原則として建物を解体し土地を売却しております。
売却が見込めないものは、地域や民間企業への貸付などにより活用しております。
これまでも、東田町駐車場の民間貸付や静ヶ谷(しずがや)最終処分場跡地へのメガソーラーの誘致など、遊休資産の活用を図ってまいりました。
遊休資産だけでなく公共空間についても、本庁舎駐車場の貸付や中心市街地の公共空間の利活用などに取り組んでまいりました。
こうした中、本年4月には民間事業者等の資金やノウハウを行政サービスに導入する「やらまいか!民間発案・提案」制度も創設されたところであり、今後は、既存の制約を取り除きながら本制度を最大限活用するとともに、シェアリングの考え方を念頭に置き、公共資産の効果的な利活用を進めてまいります。
(神間意見)
ご答弁ありがとうございました。意見を述べます。
2つ目の質問、廃校の件ですが、現在のところ、すべて利活用いただいているとのことでしたが、内容を精査すると、貸し出しは運動場・体育館のみで校舎は空きになっているとか、借り手がないのでやむなく文書や備品の保管倉庫になっているというところもあろうかと思います。答弁にもありましたように、もちろん、住民の意見尊重が第一ですが、高齢化する社会においては、アイデアを出すことさえも限界がありますし、維持管理をしていくことも大変なわけです。体育館を譲り受けたある自治会の話しですが、照明が切れても高所作業車の料金に高額なお金がかかるため電球一つ交換することが出来ません。また、雨漏りにより器具庫の備品がどんどんダメになっていきます。元気のシンボルであった小学校の施設が住民の高齢化とともに、同じように朽ちていくのは見るに堪えません。
~未来につなごう~「みんなの廃校」プロジェクトを通じて、学校施設を再利用していこうという場合は、文科省は、学校建設時の国庫補助の返還を免除するだけでなく、各省庁は改修費用に対する補助制度を、目的別に合わせて24種類用意しています。
企業側にとっては既存施設を活用することで、事業への早期着手が可能になります。また、逆に地域にとっては雇用が生まれ、思い出の場所が甦ることで地域の活気もよみがえるというWin Winの関係が構築できます。
この制度をしっかり研究しエントリーした上で、活きた民の力に住民が上手に乗っかっていくことが大事だと考えます。
シェアリングエコノミーに関してですが、市長は平成29年度施政方針の中でもこのことに触れています。
ここから突拍子もない例を挙げて意見を申し上げますが、お許しください。
先ほど本会議場を使用しての休日コンサートの話をしましたが、たとえば、プレミアムフライデーに本庁の屋上を開放、ライトアップされた浜松城を見ながら一日の疲れを癒すカフェをオープンするというのは、あることでしょうか?ないことでしょうか?
本当はビアガーデンと言いたいところですが、怒られそうなので屋上カフェ程度にしておきます。
よく窓口を一つにするという意味で、「ワンストップ」という言葉が聞かれますが、この屋上に来れば何でも体験ができる、知ることが出来る、そのようにすればいいのです。
水窪の栩餅や、最近話題のあわびカレー、渋川の五平餅などの販売、これらの味に興味を持った方は中山間地域を訪れようという気持ちも高まります。
「ちゃっと、やらまいか」や婚活パーティーなども全てここでやりましょう。若者はトレンドに敏感です。
住みたくなる魅力のある町は常に変化を追い求め、おしゃれでなくてはなりません。
定住してもらうためには個性が必要なのです。市役所は目的外使用には使えないから・・そんな既成概念は捨てましょう。
一度、殻を破り捨ててしまえば、意外と発想は出てくるものです。
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