一般質問3 【地域力向上事業・小口制度助成】【林業振興政策】【大河ドラマ館】

一般質問3 【地域力向上事業・小口制度助成】【林業振興政策】【大河ドラマ館】


シリーズでお伝えしてきました私の一般質問の全容はこれがすべてとなります。

最近は知事選で追われておりますが、首長と職員の間に信頼関係がなければ良い自治体運営などできるはずがありません。
ましてや、市民の投票を得て一国一城の主となった市長を罵るということは、その市民全員を愚弄しているということになります。

口から出た言葉は重いのです。
「ああ、この前言ったことは無し!」で済むのでしょうか。

私たちも様々な会で県知事の挨拶を聞きますが、確かに満面の笑みで話すその会話術は参加者を引き付けるものがあります。
しかし、思い付きで重要な案件について宣言し職員を困惑させたり、リップサービスが過ぎて「おいおい、そんなこと言っちゃって大丈夫かよ」と思うことも多々あります。
時には参加者のなかに自分と反対の考えを持つものがいることを承知しながら、意地悪にその者たちをいじります。

前段でいろいろと書きましたが、6月5日に開催された本会議での一般質問、Part3です。
長文ですが、お読みください。

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それでは、4つ目の質問に移ります。

地域力向上事業のうち「市民提案による住みよい地域づくり助成事業」(以下、「助成事業」)は、平成22年度の制度創設以来、多くの活動団体に活用され、地域活動の活性化や地域課題の解決に対して一定の成果を得ていると評価します。
私たちの立ち上げた団体も別の目的の助成金ではありますが、利用させていただき本当に助かりました。
しかし、その一方で、地域の団体などからは、「補助期間の終期設定」や「助成率の逓減」が、事業の存続に影響を与えているといった声があるほか、「申請事務に手間がかかる」など、制度の改善に対する意見が上がっています。そこで、地域力向上事業の現状と今後の考え方について、以下3点伺います。

1つめとして、 地域力向上事業のうち助成事業の平成28年度実績について伺います。

2つめとして、 地域力向上事業のうち助成事業に期待することは何か伺います。

3つめとして、 市民ニーズに対応するために、申請から交付まで短期間で対応可能な小口助成制度を創設すべきと考えますが、その考えがないか伺います。

次の質問に移ります。

昨今の林業振興政策は、東京オリンピック・パラリンピック関係施設への天竜材のセールス活動や、天竜材の利用拡大に向けた「浜松地域 FSC・CLT利活用推進協議会」の活動、そして今年度からは天竜材の新製品開発や海外輸出にも取り組むなど、大変勢いを感じます。
また、本年3月、これまでの取り組みが評価され、第1回グリーンレジリエンス大賞でグランプリを受賞しました。
こうした中、4月末には国から全国16地域の一つとして、林業成長産業化地域の指定を受け、伝統ある天竜林業や地元の木材産業の復活・再生・発展につながるものと期待をしています。
国の資料によれば、林業成長産業化地域というものは、林業関係者全てに、利益が還元できる形で森林資源の循環が進む地域であるとされております。地元に利益が落ちなければ、産業として存続ができませんので、この構想は中山間地域振興の起爆剤になると考えています。
そこで、林業成長産業化地域構想の今後5年間の取り組み内容と、推進主体として事業にかける思いを伺います。

最後の質問です。

大河ドラマ館は、オープンから5カ月足らずで、来場者が30万人を超えるなど、予想を上回るペースで賑わっており、たいへん喜ばしいことであります。
一方、これからさらに多くの来訪者を迎え、満足してもらう為には、夏の暑さ対策のほかに、入場に際しての混雑を緩和することなどが重要と考えます。ボランティアガイドの方から聞いた話ですが、先日は大河ドラマ館を楽しみに訪問された団体旅行のお客様が、このまま並んでいては次の目的地に間に合わないということで、諦められて次に向かわれたそうです。
また、放映も、間もなく折り返し地点となりますが、これからは終了後いかにしてリピーターに浜松に訪れていただくかが課題になってきます。
せっかく全国からお越しになったお客様には、大河ドラマ館だけではなく、様々なゆかりの地を巡り、浜松を楽しんでもらいたいと考えています。そこで、以下3点伺います。

1つめとして、大河ドラマ館屋外の夏の暑さ対策について伺います。

2つめとして、大河ドラマ館の多客日対策として、具体的な対応をどのように考えているか伺います。

3つめとして、大河ドラマの中では、竜宮小僧や気賀の町、港が大きく取り上げられています。これらをうまく活用すべきと考えますが、具体的なPRについて伺います。

(山下市民部長答弁)
ご質問の4番目の1点目、地域力向上事業の実績についてお答えいたします。
7区合計の採択件数は、前年比8件増の46件、助成額ベースでは前年比約400万円増の1,813万円となっております。
応募件数も前年に対して10件増加し、平成27年度に作成したガイドブックを通じて、申請の手順や補助対象経費など制度の周知を進めてきた結果が、今回の実績につながったと考えております。
事業例としましては、東区の「遊休農地を利用したそば作り」や天竜区の「耕作放棄地を利用した地域活性化事業」、また、北区では「直虎を契機にした「おもてなしの心」醸成事業」などがあり、区協議会の事後評価では、「地域間交流が図られた素晴らしい取り組みである」、「自分たちの地域でも取り組んでいきたい」などの声をいただいております。

次に2点目の地域力向上事業に期待するものについてお答えいたします。
地域力向上事業の目的は、市民の参加と協働によって、住みよい地域づくりを進めることです。助成事業は、活動のきっかけづくりや運営体制が整うまでのスタートアップ支援でございますので、効果的に活用いただきたい一方で、将来的には運営や財源の面で自立し、自主的に継続されていくことが望ましいと考えます。
平成27年度に助成が終了した22事業のうち、12事業が平成28年度も実施されています。半数以上が自立した事業として継続していることから、一定の成果が出ていると認識しております。

次に3点目の小口助成制度の創設についてお答えいたします。
地域力向上事業はこれまで、定期的な内容の見直しにより、使いやすい制度づくりに努めてまいりました。
しかし、申請から交付まで、書類の作成や区協議会での協議など、ある程度の時間を要することも事実です。
議員ご提案のとおり、期間の短縮や手続きの簡素化は、これまで申請に躊躇していた団体の背中を押し、新たな地域活動の芽生えにつながると期待されます。このため、地域力向上事業の利用団体の声を聞く中で、小口助成制度の対象事業や助成額などの具体的な仕組みについて検討してまいります。

(斎藤農林水産担当部長答弁)
浜松地域林業成長産業化地域構想では、将来像に「多様なFSC認証製品の流通拡大によるクリーンウッド社会の実現」を掲げております。
そして、その実現のために、重点プロジェクトとして「原木の増産及び安定供給体制の確立」、「付加価値の高い天竜材製品の開発・生産」、「天竜材の流通・販路の拡大」、「最適なサプライチェーンの強化・再構築」、「次代を担う人材の育成」に国の予算等の支援を受けながら取り組むこととしております。
本地域としては、こうした取り組みを通じて、5年後には、素材生産量を平成28年度の1.5倍、天竜材製品の生産・販売量は1.3倍から1.5倍、新規雇用については70人の創出を目指してまいります。
併せて、川上から川下までの事業者や森林所有者に多くの利益を生み出すことの出来る、FSC森林認証制度をベースとした「持続可能な林業・木材産業の浜松モデル」の確立も目指してまいります。
非常に意欲的な目標を掲げておりますが、本構想には、熱い思いと使命感を持った「素材生産」、「製材・加工」、「木材流通」のキープレイヤー12社・団体が参画しております。
本市は、構想の推進主体として、こうした事業者とともに、全力を挙げて事業に取り組み、将来像の実現と目標を達成してまいります。

(山下観光・ブランド振興担当部長答弁)
6番目の1点目、大河ドラマ館屋外の暑さ対策についてお答えいたします。
これから夏本番を迎える中、お客様にお待ちいただく場所にミストファンを設置するほか、テントや日よけ等を設置し日陰を増やす対策を行うことで、快適にお過ごしいただけるよう努めてまいります。
また、大河ドラマ館限定のうちわを制作し、お客様が多い日などに配布してまいります。なお、うちわには、直虎ゆかりの地の観光マップを掲載することで、回遊性の向上を図ってまいります。

 次に2点目の、多客日対策についてお答えいたします。
大河ドラマ館および周辺の混雑が予想されたゴールデンウィーク期間中には、事前告知として、ホームページやSNSにより、渋滞や混雑状況を告知するとともに、混雑する時間帯なども紹介いたしました。
また、大河ドラマ館に待機列ができている時間帯には、あらかじめ駐車場においてお客様に状況をお知らせし、先に他の観光施設へ足をお運びいただくように誘導を行いました。
さらにチケット売り場においても告知を行いましたが、待ち時間を承知でお並びいただくお客様には、奥浜名湖観光協会や観光ガイドの協力で周辺観光マップを配布するなど、お客様がお待ちの間に観光情報をご覧いただくように対処いたしました。
今後も、事前告知を徹底するとともに、観光ガイドブックやまち歩きマップの配布、遊覧船のご案内などを通じて、回遊性の向上とドラマ館への入館集中の緩和を図ってまいります。

次に3点目の竜宮小僧や気賀の街、港などの活用策やPRについてお答えいたします。
竜宮小僧は、もともと地元の言い伝えであった竜宮小僧伝説を大河ドラマで象徴的なテーマとして取り入れていただいたことにより、全国に発信されることとなりました。放送を契機として、竜宮小僧の「見返りを求めず、困っている人を助ける」という精神を内外に発信していくことは、直虎効果がレガシーとして継承されるものと考えます。このため、地域の関連団体などと協働し、普及啓発に取り組んでまいります。
大河ドラマにおいては、気賀の街や港が 5月21日の放送から登場しましたが、今後しばらくの間、そこを舞台として瀬戸方久や龍雲丸が活躍したり、堀川城が登場したりするなど気賀の地が大きくクローズアップされることとなります。
こうしたことから、大河ドラマ館においては5月28日にリニューアルを実施し、気賀の街や港のセットを再現するなど気賀にスポットを当てた展示を行うことにより、お客様によりご満足いただけるように努めております。
また、現在の気賀の街においては、気賀港の遺構や堀川城跡が残されているため、大河ドラマ館にお越しになられたお客様に対し、そちらへも足をお運びいただけるようご案内してまいります。
このため、気賀の街のそぞろ歩きマップの配布や地元観光ガイドの協力により、お客様の回遊性を高め、大河ドラマ館だけでない直虎観光を存分に楽しんでいただけるよう努めてまいります。


答弁ありがとうございました。
ただいまお答えいただきました3点について意見を申し上げます。
地域力向上事業については、市民文教委員会内でも多くの委員から制度の見直しを求める声が上がりましたが、答弁の中にあったようにいつまでも助成金に頼らない「自立するシステム作り」を目指す趣旨があることは理解ができました。
今後、申請から交付が短期間で可能な小口助成制度の創設も推進していくとお答えをいただきましたので、申請が大変だと二の足を踏んでいる志が高い皆さんに喜ばれると確信しております。

次の林業成長産業化地域構想についてですが、答弁のなかに、本構想には熱い想いと使命感を持ったキープレーヤー12社・団体が参画しているとありました。
わたしは毎年秋に開催される遠州バザールに、ここ数年お伺いさせていただいておりますが、年々来場者は増加しており、ここでも林業に携わる皆さんの熱い想いとパワーを感じることができます。
グリーンレジリエンス大賞でグランプリを受賞したことと、そして林業成長産業化地域の指定が契機となり、儲かる林業のスキームづくりが出来ることを期待しております。

そして、最後の観光の点ですが、大河ドラマ館や浜松市地域遺産センターではVR(ヴァーチャルリアリーティー)という手法でまさにその場にいるような空間を体験することが出来ます。
また奥浜名湖商工会では、スマホアプリを起動しパンフレットにデザインされた観光名所の写真にかざすと、その場所の紹介動画が流れるAR、拡張現実というらしいですが、広告サービスも提供し始めました。
最近では少しでも時間があるとスマホで暇つぶしをする人が多いように思います。無料Wi-Fiは飛んでいるのでしょうか?
お渡しするパンフレットの紙面は限られておりますが、QRコードから動画などに誘導することによって、待ち時間を長く思わせない工夫ができるのではないでしょうか。
また、細江神社の隣には「浜松市姫街道と銅鐸の歴史民俗資料館」があるので、こちらにもお客様が誘導できるよう仕掛けをお願いしたいと地元気賀の皆さんからも声が届きました。

さて、金曜日の代表質問でもありました「放映終了後におけるリピーター対策」を心配する声が多いのですが、今のところ誰もが模索中であり、的確な答えが出せない状況にあるように思います。
大河ドラマファンの再訪を期待すると期待外れになります。
みなさんご自身はいかがですか?
真田丸を見て上田城には一回は行ったけれど、その後もう一度行かれましたか?
ドラマファンは放映が終了すると次の地へ移っていき、去年行ったからもうしばらくいいか!と思ってしまうのです。
奥浜名湖観光協会の若い事務局長は、大河ドラマがなくてもこの地に足を運んでくれるお客様を大事にしたいと話していたのを思い出しました。

最後になりますが、平成 28年度第3回浜松市総合教育会議で講師としてお越しになった文部科学大臣補佐官鈴木寛氏は、これからの時代に必要となる力は、マニュアルを覚え、それを正確に再現する力ではなく、ゼロから1を生む力だとお話になりました。10年後、今ある702ある仕事の中、半分の仕事しか残らないだろうと言われている中で、これからは創造する能力を備えている者が生き残る時代です。
市長も施政方針の中で、従来の成功例が必ずしも正解とはならない、前例が通用しない社会が到来すると述べられました。
さらに武田信玄の句を挙げて、我々に求められているのは、「できない」理由を並べて諦めることではなく、「できる」に変えていくための提案であり、実行力ですともおっしゃっています。
今回の一連の質問の中で、「まさかそんなこと、出来るわけない!」と笑われるような提案を幾つかさせていただきましたが、これでも地元の一部の方からは「アイデアマン神間」と呼ばれる私。
全国の行政職員や議員が、浜松に視察に行きたくて行きたくて、うずうずするような浜松市になることを切に願います。
攻めの姿勢で今後も、市政に邁進することをお約束して一切の質問といたします。
ご清聴ありがとうございました。

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