アレンジ能力


音楽面で神様がひとつだけ能力を与えてくれるとしたら「編曲する能力」が欲しい。

ちなみにわたしの頭の中にはアイデアだけが山ほどある。

しかしそれが実際には音(譜面)にならないのである。


あの曲とこの曲は似ている。

この曲を歌っているといつの間にか別の曲になってしまう。
そんなことってみなさんもないだろうか?

まるで嘉門達生の世界だが冗談音楽には笑いとウイットがある。

誰でも知っているのはユーミンの「卒業写真」とGlobeのあの曲(すみません、題名どわすれしました)

ボレロ(ラベル)のあの単調なリズムは、コードこそ違うものの水戸黄門のイントロに似ている。

そしてボレロや水戸黄門のテーマが始まると思いきや、メリーさんの羊になってしまう。
あの有名な「タッ・タタタ・タッ・タタタ・タッ・タタタタタタタタタ」というリズムの上で時代やジャンルが全く違う3曲が合体してしまう。


意外なのは、ダンシングオールナイト(もんた&ブラザーズ)とみちのく一人旅(山本譲二)のさびの部分はコードが全く同じだということだ。
途中から「♪たとえどんなに恨んでい~ても~♪」とかぶって歌っても全く違和感がない。
(ぜひカラオケで試してみてください)

「ピンクパンサー」と「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマは始まりかたがそっくり。
そういえばこの曲は宝鑑定団の鑑定中に流れている曲もよく似ているなあ。

この手の冗談音楽は日本のミュージシャンではグッチ裕三のハッチポッチステーションで楽しむことができる。

イントロはアースの「宇宙のファンタジー」だが、急に「♪かあさんが夜なべをして手袋あんでくれた~」とかわってしまう。
また、クイーンの「ボヘミアンラプソディー」は「♪迷子の迷子の子猫ちゃん」へ。
極めつけは「Somke on The Water」から「♪月曜日は市場へ出かけ~」と一週間へ変化。
もちろんどの曲も行ったきりではなくてちゃんと戻ってくる。

こういう冗談音楽はそのトリックがわかったとき思わずにやけてしまうね。

先日あるきっかけで旧友とコンタクトがとれて、バイオレットブラス昭和歌謡メドレー第2弾をアレンジをお願いした。
23日のジャズデイに演奏して大盛り上がり。

彼は妻子のいる身ながら、自分の夢に向かって音楽の学校に通い始め将来プロになるべく勉強をしている。

いや、もう彼の実力をもってすればもう完全にプロですねぇ。

彼とは同じマーチングバンド→BigBandという同じ道を歩んだにもかかわらず、こうも能力が違うとは。

あまり多くの打ち合わせはしなかったけれど、以心伝心で出来上がった作品に思わずニンマリ。

今回、気になる懐メロをアトランダムに選曲したのだが彼の手にかかるとその7曲にストーリーが生まれる。

「トリック」や「遊び」を入れてと無理な要求をしたにもかかわらず、快く引き受けてくれて感謝感謝です。


「ここのセリフはこういう意味合いがあったのか」と映画を繰り返し見てはじめて気がつくように、おそらく今回のメドレーは一回聴いただけでは隠されたトリックに気がつくことはない。
何回か聴いて、ひとつづつ解明されてくるというわけ。

気がついてもらえることに喜びを覚える反面、いつ気が付いてくれるかとワクワクしているのも彼自身の楽しみでもあるそうです。

先日の練習中、わたしは譜面からアウトしてなにやらこそこそと自分勝手な挑戦をしてみました。

「お!いいじゃんいいじゃん!」

そう気がついた私はさっそく口頭でメンバーに指示。

当日合流したアレンジャーも、もうひとつ加わったスパイスにきっとニヤッとしていたことでしょう。

まだまだネタは一杯あるんだけど、如何せん譜面が書けない。
あと時間が無い。

ラジオ体操をブラスロックでやってみたいし、ご当地CMソングをメドレーでやってみたい。
VBのイメージと180℃かけ離れた正統派クラシックや正統派ジャズにも挑戦してみたい。(もちろんパロディーでね)
そのほか、まだまだお客さんをあっと驚かすようなコラボレーションもたくさんしたい。

夢は広がるばかりです。


最後にSOU君、忙しいところありがとうなぁ~!
彼の名前が音楽業界でメジャーになるのもそう遠いことではないでしょう。

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