
8月末に突然発表となった29年度大河ドラマ「おんな城主井伊直虎」放映決定のニュース。
このチャンスを最大限に活かそうと各観光協会をはじめ多くの関係者が様々なアイデアを巡らせています。
NHK 井伊直虎
本日は総合庁舎の会議室で元NHKエンタープライズ専務取締役の大鹿文明氏を講師に迎え、「大河ドラマを地域づくりの契機に」と題し、後援会が行われました。時の話題とあって超満員、関心の高さが伺えました。
実は講師である大鹿氏は、わたしがNHKの「バンド自慢2010」全国大会(於:恵比寿ガーデンプレイス)に出場した時、「浜松のバンドですか?わたし細江の出身なんですよ!」と声を掛けてくださり名刺交換をしたことがあるのです。
NHK時代には、「おんな太閤記」や「徳川家康」などの大河ドラマ等を手掛けたり、「紅白歌合戦」の統括をおつとめになられた凄い方なのです。
直虎の放映は29年度でありますが、ロケは来年夏から始まるわけですので短期決戦となり、うかうかできません。
NHKの意見ではなく、あくまでも個人の意見としたうえで、実際にドラマ制作に関わった業界人として貴重なお話を聞くことが出来ました。
全部は書ききれませんので、その中で特に声を大にしてお話された部分を紹介します。
レジュメの通りそのまま記載するなら、「限られた一地域だけが利を得ても、地域全体の活性化にはならない。広域圏一致団結こそ成功のカギ。」
まさしくその通りでありまして、ドラマ放映中の一過性のものであったり、一部の者だけが独り勝ちするようではいけないのです。
また、今回の直虎はこれまでの大河ドラマと比較すると、主役が他の土地に動いていかないというところに違いがあるといいます。通常武将は、転城することによって出世を勝ち取るケースが多いのですが、直虎は居城井伊谷をホームグランドとして守っていきます。そして今回は原作が無い大河ドラマであるため、脚本上どのように展開されるかが楽しみだと言います。
大河ドラマ放映による観光は大いに期待できるところであるが、ただ「直虎」もしくは「龍潭寺」だけでは観光の広域化は難しいと大鹿氏は言います。広義的に直虎とリンクさせ「浜松城」やその他のゆかりの土地を結び付けることで回遊性が高まるとのこと。
観光の三大要素である、「宿泊」「食べ物」「土産」についても、多くの人が集いアイデアを出して観光客が買ってくれるような商品を開発することが重要だと説明がありました。
また、発想を豊かにし、プロジェクションマッピングや仮装などの催事や、無いものをデジタル技術により目の前に蘇らせるバーチャルリアリティー観光なども大河ドラマを一過性にしないための手法だとおっしゃいます。
いずれにしても、その年代年代によって得意な分野がありますから、若手の皆さんには本体部分に付随する上記のような新しい取り組みに積極的に挑戦していっていただきたいと思いますし、わたしも一生懸命応援する覚悟です。
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