小さな出世
先日、母校でクラス講話をしたという話をした。
早速、学校が生徒さんが書いた感想文を抜粋して郵送してきてくれた。
そんな中に、「世界に羽ばたくことだけが出世じゃない。地域のために貢献すること、これも立派な出世だというCommaさんの言葉に共感しました」というのがあった。
確かに授業中、そんなことをしゃべった。
無我夢中だったのでどんな話の流れで言ったかは定かではないが、これは真に思うことである。
高校卒業以後、破天荒な人生をおくったHamazo仲間『松千代』(同じクラス)は現在、市街地担当の某運送会社ドライバーでありながら商店の活性を願う応援団長兼広報であるし、また休日にはタレントとして子供たちのアイドルと化し人気を博している。
一方、時々この板にもコメントをくれる中学の後輩『うりぼー』は当時はいろいろ悪さをしたけど、消防・祭り青年・商工会青年部等で地元と密着し、部長であるわたしなんかよりも数段いなさについて知り尽くしている。
割烹旅館という職業柄、町の人々との結びつきは強いし、悪いことをしたら他人の子供でも叱る。
同級生の親が亡くなった時、
「○○さんと、Commaさん、同じクラスで仲良かったよねぇ。もし知らんといかんと思って・・」
と連絡をくれたのも彼である。
「なんでお前がそんなことまで知ってるんじゃ~!」
本当にありがたい話である。
確かに都会で最先端のテクノロジーの研究に従事したり、世界を駆け回る企業戦士や官僚となるのが一般的には「出世」にあたるかもしれない。
でも、仕事をしすぎて体調をこわしたり、世界に羽ばたいても危険な事件に巻き込まれて命を落したりしては元も子もない。
まだまだ、この地域を陰ながら支えているやつがいっぱいいる。
官僚になって日本は動かしてはいないけれど、地元浜松やいなさにほんとにちっぽけな喜びを与えているやつがいっぱいいる。
そして、このような素晴らしい町でこんな仕事ができること、感謝しなければいけない。